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テキストマイニングやり方入門編、実活用例をご紹介

アンケートやSNS投稿などの膨大なデータから、顧客ニーズの把握や将来の予測ができるということで、近年注目されているテキストマイニング。本記事では、そのテキストマイニングの概要や活用事例、やり方を紹介します。

  • テキストマイニングとは?

    『テキストマイニング』とは、文章を単語や文節に区切り、それらの出現頻度や共起関係、時系列などを分析して役に立つ情報を取り出すことです。

    具体的には、「私は福岡市に住んでいる。」という文章を、自然言語処理によって「私/は/福岡市/に/住んで/いる。」のように単語を区切ります。

    その後、分解した単語から、出現頻度や共起関係を分析して有用な情報を取り出すのです。

    例えば、テキストマイニングによって「朝方につぶやいている人は、福岡県に住んでいる人が多い」といった情報が得られるようになります。

    テキストマイニングを利用することで、 顧客のニーズを獲得できたり、将来を予測してユーザーに刺さる商品を開発したりできるようになります。テキストマイニングを導入するメリットの詳細は、以下で詳しく解説しています。

  • テキストマイニングを導入するメリット

    テキストマイニングを導入するメリットは以下の3つです。
    http://www.matrixflow.net/wp-content/uploads/2022/06/事例集_事例集タイトルのコピー.png
    詳しくは以下で解説します。

    顧客のニーズを獲得できる

    テキストマイニングを活用することで、顧客が本当に求めているニーズを把握できるようになります。実施したアンケートやSNSの書き込みを全て分析することは困難です。しかし、テキストマイニングを利用すれば、効率的にユーザーの声を分析できるため、素早くニーズを把握できるようになるのです。

    また一般的にアンケートは設問や選択肢が設けられているため、ユーザーの声が偏ってしまいます。しかしテキストマイニングを活用すれば、設問の垣根を超えた内容を分析できるようになるため、ユーザーの真のニーズを獲得することもできるのです。

    将来予測ができる

    テキストマイニングを利用すれば、ただ文章データを集計・分析するだけでなく未来を予測することもできます。

    時系列を加味するテキストマイニングツールを利用すれば、最近出現頻度が高くなっているキーワードを見つけられます。その結果、トレンドになりそうな商品やサービスを予測して、新商品の開発に役立てたり、生産量をコントロールしたりできるようになるのです。

    データ分析の自動化によるコスト削減

    テキストマイニングを活用することで、データの集計にかかっていたコストを削減できるようになります。実際に大量のデータを人間が手作業で集計・分析するとなると、多くの人件費や時間的コストがかかります。しかしテキストマイニングを利用すれば、分析が自動化されるため、大幅にコストが削減されるのです。

  • テキストマイニングの活用実例4選

    顧客のニーズの察知や将来予測、データ分析のコスト削減など様々なメリットがあるテキストマイニング。企業では、どのように活用されているのでしょうか。

    そこで本章では、テキストマイニングの活用事例を4つ紹介します。

    経営コンサルティング企業:分析作業の効率化・顧客満足度の向上を実現

    飲食店や小売店などに対して、新しい理論に基づくコンサルティングサービスを提供する本企業はアンケート調査のテキストデータをさらに活用したいと考え、テキストマイニングツールを導入しました。

    テキストマイニングツールの導入後の効果

    ・分析作業の効率化(テキストデータをお客様へのレポートとして、短時間でまとめられるようになった)
    ・客観的なデータが得られるようになった(コンサルタントの個人的な分析が排除された)

    以降で、テキストマイニングツールの具体例を紹介します。

    元気の良い挨拶を売りにしていたお店で、挨拶に関する頻度分析を行ったところ「店員の挨拶が大きくて、会話の邪魔になる」といった回答が見つかったようです。
    元気の良い挨拶をよく思う方もいますが、 人によっては必要ないと思う方もいます。このように、テキストマイニングツールは課題を分析し、対策を講じる際に役に立つのです。

    参考:NTTデータ

    総合情報サービス会社: クライアントから高い評価を得るレポート作成が可能に

    マーケティングリサーチなどを手掛けている本企業は、 テキストマイニングツールを利用してアンケートの自由回答を分析。その結果、見やすく具体的なヒントが得られるレポートを作成できるようになり、クライアントから評価をいただけるようになったようです。

    テキストマイニングツールの導入後の具体的な効果

    ツールによっては表記の揺れなどを自動的に察知して、言葉の意味を文脈から判断してくれるものがあります。 これにより消費者の意見を正確に抽出できるようになりました。また、ユーザーが発する単語は性別や年代によって異なります。 この特徴を活用することで、属性別にどのような言葉が出現しているのかを高いレベルで調査できるようになりました。そのため、分析の精度がこれまでよりも上がったようです。

    テキストマイニングを活用することで、言葉と言葉との関連性を図式化して俯瞰的に見られるようになったため、クライアントからも高い評価をもらっています。

    参考:NTTデータ

    カスタマーサービス専門企業: コールセンターの全通話の品質を明らかに

    コールセンターのBPO(企業内の業務を外部委託すること)などを展開する本企業は、これまで人の手によって、時間をかけて分析していたオペレーターの品質評価にテキストマイニングツールを利用して、コールセンターの評価を短時間でアップさせました。

    テキストマイニング導入の具体的な成果

    ではどのように応対の品質を評価したのでしょうか。そもそも音声テキストには応対の際の言葉がそのまま録音されます。そこで会話において必然的に生じてしまう「あのー」や「えっと」といった言葉も、質を下げる言葉として登録しました。

    また「ありがとうございます」や「恐れ入りますが」などの言葉も登録し評価材料に取り入れました。このように言葉を抽出し数値化することで、品質向上に役立てたようです。

    お客様に対してきちんと敬語を使えているか、同じことは何回も言っていないか、なども客観的なデータとして、フィードバックできるようになったため、評価のエビデンスも管理しやすくなりました。

    参考:NTTデータ

    自動制御機器の開発を展開するメーカー:FAQ閲覧数2倍以を達成

    こちらはファクトリーオートメーションに必須である、自動制御機器の開発を展開している企業の事例です。

    テキストマイニングツール導入の背景

    商品に関するユーザーからの質問対応のために、FAQを300件ほど自社サイトで公開していたが、その数を一気に1000件まで増やすよう指示があったようです。そこで、FAQの質を維持しながら、数を増やしていくためにテキストマイニングツールを導入しました。

    テキストマイニング導入後の効果

    以前までは FAQ を作成する際、文章全体に目を通す必要がありましたが、テキストを単語頻度解析にかけて上位のキーワードと関係する質問と答えを抜き出すことで、効率的にFAQを作成できるようになりました。 結果的にテキストマイニングツールを利用することで、制作効率が3倍までアップしたようです。

    また単純にFAQが増えたことで、FAQ閲覧数は2万件(2013年)から5万件(2019年)に伸び、電話料の問い合わせ数は5万件(2013年)から4万1000件(2019年)に減少しました。 また電話での問い合わせが以前よりも専門的になってきたようです。

    このように、テキストマイニングツールを利用すれば、FAQの制作効率が上がり、FAQ数が増えることで、結果的に電話対応の負荷の軽減も期待できます。

    参考:NTTデータ

  • テキストマイニングの2つのやり方

    テキストマイニングを行う方法としては、以下の2つが挙げられます。

    Excelを利用する

    文章を単語で区切って、単語を集計する

    エクセルでは文章をそのまま分析できないため、文章データを一つ一つの単語に分解していきます。文章を単語で区切ることを、形態要素分解といいます。

    JUMANやMECABなどの形態素解析できるツールを用いると、効率的に単語を分解できます。

    単語で区切った後は、その単語がどれくらいの頻度で登場するのか集計します。 エクセルで集計する際は「COUNTIF関数」を利用しましょう。

    ただ、 単語の数が多い場合や表記ゆれが多い場合には、集計が困難になるため注意が必要です。(※表記ゆれ:同音・同義の単語に異なる文字表記がされること 具体的には「PC」と「パソコン」など)

    ワードクラウドを作成する

    そもそもワードクラウドとは、 キーワードの出現度の高さを視覚的に表示する方法です。
    ※ワードクラウドイメージ

    このワードクラウドを作成する際は、専用のサービスを利用するのが最も手っ取り早いです。ただ、プログラミング技術がある方は、自作することも可能なようです。ただ、効率的に作成したいのであれば、専用のサービスを利用することをおすすめします。特に株式会社ファンブライトラボのワードクラウドサービスやExcelアドインの「E2D3」はおすすめです。

    このように使い方を工夫すれば、エクセルでもテキストマイニングは可能です。しかしエクセルを活用するとなると、関数を覚える必要があったり、結局外部ツールを使う必要があったりと、負担が大きいのが事実です。

    そこで本章では、専用ツールを使ってテキストマイニングを行う方法を紹介します。

    テキストマイニングの専用ツールを利用する(MartixFlow)

    本章では、専用ツールを利用してテキストマイニングを活用しながらSNS感情分析を行う方法を紹介します。

    SNSの投稿から感情を分析しニーズを捉える

    SNSの投稿から感情を読み取ることができれば、まだ誰も気づいてない消費者のニーズを発見して、ユーザーに刺さる商品やサービスを開発できるようになります。

    ただ多数のSNS投稿を1つずつ確認して、意味を解釈することは地道で時間のかかる作業です。

    そこで注目されているのが、SNS感情分析。このSNS感情分析ではテキストマイニングを活用します。テキストマイニングによって取り出した要素を利用して、AI がSNSの投稿の感情を読み取り、感情ごとに分類します。テキストマイニングとAIを利用して、カテゴリーを分類することで業務効率化を実現しながら精度の高い分析ができるようになるのです。

    次章では、テキストマイニングを活用したSNS感情分析をMartixFlowという専用ツールで行う方法を紹介します。

    MartixFlowでSNS感情分析を行う

    そもそもMartixFlowとは、プログラミングの知識がない方でもAIを簡単に作成できるAI活用プラットフォームです。本ツールを利用することで、テキストとテキストマイニングをカテゴリーごとに分類する作業を代わりに行ってくれます。

    実際にMartixFlowを利用して、 テキストマイニングを行った結果が以下の通りです。

    さらに予測結果では、実際にテキストがカテゴリーごとに分類された結果をみることができます。

    またSNSのインサイト分析を行う際に本ツールを利用すると、SNSの投稿文がどの感情に分類されるかを予測結果から確認することもできるようになります。

    ちなみにMartixFlowを利用することで、SNSを分析できるようになるだけでなく、報告書や論文を分析したり、問い合わせ内容を自動で分類したりすることもできるようになるのです。

    以下の記事では、MartixFlowの利用方法を詳しく解説しています。

    また、MartixFlowは無償トライアルも実施しています。実際に使ってみて、本ツールの魅力を体感してみたい方はぜひ。

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